この記事では、Kiroのインストール方法をご紹介します。
ユーザーのプロンプト(指示)を詳細な仕様書に変換し、自動で設計・テスト・ドキュメント生成などを行う、まさに「プロトタイプから本番まで」を支援するAIツールです 。
Kiroは、Amazon Web Services(AWS)が開発した「エージェンティック(agentic) IDE」で、AIエージェントが開発者の代わりに仕様に沿った設計や実装を段階的に進めてくれる革新的な統合開発環境です。
【 注目の特徴 】
- 「vibe coding(なんとなく書く開発)」から「viable code(実用的で安定したコード)」へと誘導
- Spec-driven development(仕様駆動開発)、Hooks(自動タスク処理)、Steering(プロジェクト特有のルール指定)など多彩な機能
- Model Context Protocol(MCP)対応による外部ツールやデータの統合が可能
- 現在はプレビュー版(無償)提供で、有料プラン(Pro、Pro+)も導入見込み
Kiroのダウンロード
Kiroの最新版は、以下のリンクをクリックして、インストーラーを取得可能です。

インストーラーは、Windows、macOS(Intel/Apple Silicon)、Linux(Debian/Ubuntu、Universal)など、主要OS向けにダウンロードリンクが用意されています。


※筆者が記事作成時点では、アクセス集中により「待機リスト(Waitlist)」が設定されており、待機リストへの登録が必要でしたので、その手順も併せて紹介します。
Kiroのインストール手順
インストーラーを起動すると、まず使用許諾契約書(AWS Customer Agreementなど)への同意を求められます。
内容を確認し、「同意して次へ」をクリックします。

次に、 インストール先のフォルダー を選ぶ画面に進むため、デフォルトのパスで問題なければそのまま進みます。

続いて、 スタートメニューに登録するフォルダー を指定する画面が表示されます。
必要に応じて名称の変更や、「作成しない」オプションを選ぶことも可能です。

その後、 追加タスク(例:デスクトップアイコン作成、Explorerの右クリックメニューに「Open with Kiro」追加、PATHへの登録など)の選択画面が表示されます。
好みに応じてチェックを入れ、「次へ」をクリックします。

すべての設定内容を確認する インストール準備完了 画面が表示されたら、内容に問題なければ「インストール」を押して進めます。

そして、 セットアップウィザードの完了 画面で「完了(Finish)」をクリックすると、Kiroのインストールが完了します。

インストール後に Kiroを起動 すると、まず「An agentic IDE that helps you do your best work.」といった画面が表示されます。
ご自身に合ったものを選びましょう(筆者はGoogleでサインインしました。)

Waitlist(待機リスト)への登録が必要な場合 ※不要な場合はスキップ
続いて画面「Looks like you’re new here…」 でのアクセスコードの入力を求められる場合があります。
というのも、昨今Kiroが注目されていたこともありWaitlist(待機リスト)が設けられ、筆者がKiroを導入時点では、待機リストに登録して数日後にメールでアクセスコードが送られるようになっていました。
待機リストへの登録は、画面下の「join our waitlist.」のリンクを押下します。

アクセスコードを取得するためのメールアドレスを入力したら、ボタン「Join Waitlist」を押下します。

これで待機リストへの登録が完了するので、アクセスコード記載のメールが届くのを待ちます。

アクセスコードが不要の場合
特にアクセスコードなく進められた場合は、次の画面が表示されます。
ここでは、既存の設定ファイルや他のエディタの環境を引き継ぐかどうかを選択します。
初めて利用する場合はスキップして問題ありません。

続いて、好みのテーマを選択します。
ダークモードやライトモードなど、見やすい配色を選んで設定できます。

最後に、ターミナルやシェル環境との連携を設定します。
普段利用しているコマンドラインツールと組み合わせて使うことで、開発作業を効率化できます。

初期設定が完了すると、Kiroのエディタ画面が表示されます。
これでインストールとセットアップは完了です。

導入が完了したら、AIエージェントによる 仕様駆動の開発フロー や フックによる自動化処理、エージェンティックチャット による対話型開発など、ぜひ試してみてくださいね。
おわりに
Kiroは、AIエージェントをパートナーに開発を進められるエージェンティックIDEとして、単なるコード補助を超えた「仕様から実装まで丸ごとAIで進行できる」未来の開発体験を提供します。
プレビュー版は無償で利用可能なので、気軽に試してAI時代の“次世代型開発”を体験してみてくださいね。
なお、アクセスには待機リスト登録やアクセスコードが必要になる場合もあるため、公式情報に注意しつつ導入を進めましょう。
■用語集
IDE | Integrated Development Environment(統合開発環境)の略。プログラミングに必要な編集・実行・デバッグ機能をまとめたツール。 |
エージェンティック(agentic) IDE | AIエージェントが組み込まれ、開発者を能動的にサポートしてくれる新しいタイプのIDE。 |
Spec-driven development (仕様駆動開発) | 仕様を先に定義し、それに基づいてコードやテストを進めていく開発手法。 |
Hooks (自動タスク処理) | 特定のイベントが発生したときに自動的に実行される処理の仕組み。 |
Steering (プロジェクト特有のルール指定) | プロジェクトごとのルールや方針を指定し、開発の方向性を制御する機能。 |
コマンドラインツール | 文字ベースで操作するプログラム。ターミナルやシェル上でコマンドを入力して利用する。 |